育児雑誌編集(2010年2月20日)

私は、自由学園で徹底的に身につけさせて頂いた「自分で考える」「与えられた条件で最善を尽くす」が今の仕事にとても役立っていると思います。雑誌編集で大切な仕事のひとつが企画を立てること。どこかで読んだような特集でなく、読者が「ああ、これが読みたかった」と思ってくれる企画、ビジネス的に言えば「売れる企画」を考えなくてはなりません。そのとき力を発揮するのが自分で考える力です。その際に何よりも大切にしているのは「読者の悩みや喜びに心底寄り添う」という気持ち。お母様方が何を悩み、何に希望を見出しているのかをいつもいつも考え、それをどういう形で記事にしようか考え抜きながら、試行錯誤の繰り返しです。

また、雑誌の企画には予算や決められたスケジュール(締め切り)があります。「予算がないからできない」「時間が足りなかったからここまでのものになった」などを私は言いたくないと思っています。与えられた条件で最善を尽くすことが目標。知恵を絞って、いろいろと工夫しているとき、お料理や労作などの日常、遠足や体操会などの行事を皆で協力して成し遂げた学園での教育が根付いていることを感じています。

10年前、15年前の読者が「あのときは毎月の雑誌を読み、子育てを頑張ろうと思えました。ありがとう」「○年前に表紙になった娘が中学校に入学しました」などのお手紙を下さることがあります。たまに訪れるそんな宝物に支えられ、仕事を続けています。(65回生 蒲生) 

 
私の愛用品は、バッグの中で見つけやすい赤い名刺入れ、30分刻みに予定が書き込める大判手帳、すべてをこの1冊にメモするノート、細くて書きやすい製図用シャープペンシル、4色ボールペン。いつも持ち歩いています。

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