2010年度 卒業生大会の報告
今年の卒業生大会は10月16日(土)、清々しい秋晴れの中、南沢に530余名が集まりました。
午前中は、5月にリニューアルされた羽仁両先生記念図書館、生活創作館、羽仁先生記念館など女子部校内を自由に見学させていただきました。
午後は記念講堂で大会が行われました。
礼拝は讃美歌301番、聖書朗読創世記1章26節~31節。お話は56回生シスター・ルカ・岡さん。神にかたどって創造された私達人間は神にとってよかったもの、美しいものである。この世の苦しみの中にある時、私たちは今一度とても美しいものとして造られたという真理を思い起こす必要があること等、話して下さいました。
次に矢野学園長から学園の近況報告として、昨年から行われている野の花祭は、生徒達自身も自ら楽しんでできる有意義な行事になっていること、男女共学の学部は、以前は女子学部だけが担っていたことを今は男子も一緒になって行っていること等、話して下さいました。また、女子部高等科3年生より野の花祭のリーダーをした感想が報告され、現在の学園生の声を直接聞くことができました。
続いて、節目を迎えた各クラスからお話をしていただきました。
卒業70年になる18回生の堀井さんは、初等部の1回生です。卒業後の長い年月、戦中戦後の大変な苦しい時代をくぐり抜けて、元気で90歳を迎えられたことを本当に感謝していると話されました。
28回生の東畑さんは、「羽仁翹先生の思い出」を話して下さいました。羽仁翹先生と同学年である東畑さんならではのお話と、明日館が国の重要文化財として動態保存されるまでに至る、多くの方達のご尽力について伺うことができました。
38回生の映像と報告「自由学園の庭」は、今から53年前、このクラスが高等科2年生の時に教育報告会のために作成した映像を今回編集したもので、梅林から見た羽仁先生のお住まい、今も変わらない美しいもみじ坂、大芝生、講堂の窓から見た富士山の姿が印象的でした。
48回生大野さんは「高齢者介護の仕事に携わって」と題して、大野さんが関わっておられる兵庫県三木市にある愛真ホームについて、画像を交えて話して下さいました。また、介護のお手伝いをする側、される側、ともにその方らしく過ごされることを願うお気持ちなど話されました。
58回生、68回生、78回生は、クラス委員よりクラスの近況を話していただきました。
続いて、市岡理事長から90周年記念事業募金についてのお話、募金副委員長43回生城野さんより募金の経過報告と、卒業生会の募金委員の紹介がありました。
また、今年度より初の協力会副会長となられた41回生後藤さんよりご挨拶、図書館から報告がありました。
最後に「自由をめざして」を歌い、大会を終了しました。
記念講堂から学部食堂に場所を移してのお茶の会は、久し振りの再会を喜び合う楽しい一時となりました。学部の生徒によるお茶のサービスも気持ち良く、お話も尽きない様子でした。最後に「野の花の姿」を歌って散会となりました。
会場前ではミニセールが行われ、自由学園の卒業生らしい温もりのある品物が販売されていました。
懐かしく温かい、同志、同学、同行の友としての繋がりを感じた一日でした。(66回生 副委員長)