2012年度 卒業生大会の報告
秋晴れの10月13日(土)、今年も卒業生大会が開かれ、385人が出席しました。10時から受付を開始し、福岡、長崎、北海道のほか、トルコ、スウェーデンからの出席者もあり、午前中に学園内を散策する人の姿も見られました。
大会は午後1時15分より、記念講堂にて。58回生の小林さんによる礼拝は、讃美歌165番、聖書はヨハネ伝15章5節。自由学園、卒業生会への祈りと共に、キリストの葡萄の木に連なり豊かな実を結ぶことができるようにと話され、最後に“讃美歌21”の575番を皆で歌いました。
次に学園近況を矢野学園長から、工事中だった大芝生の暗渠が溢れ浸水し、建物の改修や芝生の張替えを行って、体操会が無事10月6日に開催できたこと、また被災地での支援活動、夏休みに福島の親子を招いたサマースクールなどの様子を伺いました。続いて市岡理事長は、自由学園が常に新しい挑戦をし続ける大切さをお話しになりました。その後協力会、90周年記念事業募金、震災支援とそれぞれの報告がありました。
節目を迎える各クラスからは、お一人になられた10回生が101歳を迎え、穏やかに過ごされているとご家族から伺いました。
20回生は南沢で入学式、その年には男子部が設立。卒業時は戦争が始まり、ミセス羽仁の「寮生はすぐ家に帰り、友の会に入会して志を伝えてください」の言葉を胸に、さっそく会員になってその後70年以上、活動を続けている人も居るお話。
30回生は、終戦後の新たな時代に学部ができたこと、羽仁先生係として二宮で両先生とご一緒した日々について話されました。また、中心となった30周年の体操会の映像も上映され、男子部の目白から南沢までのリレーや、この時初めて披露されたメイポールダンスのポールに飾る花は菊だったなど、創意工夫にあふれた当時の内容を知り、会場中から感嘆の声があがりました。
40回生は、生活団や友の会、朗読ボランティアなど多方面での活躍の様子を、50回生は、世界情勢が不安定で世情も混乱している時代の中、それぞれの専門分野の先生方に教えていただくことができ有難かったこと、60回生は天野貞祐先生ご出席の最後の入学式で、「学園を支える立派な木になってください」と語りかけられたこと、恵子先生が礼拝をなさった最後の入学式で学園の生徒となった70回生は、皆元気に仕事や子育てに励んでいます、とそれぞれクラスの代表が振り返りました。
新体制(共学)となって2年目の学部に在学した80回生は、学部になってみて女子部での学びに気がついたり、共学の体験が卒業後の仕事に役立っていると報告しました。また、「学部が新体制になって以降の高等科修了生で卒業生会に入会した人も、今日は一緒に出席しました」との報告には会場から大きな拍手が湧きました。幅広い年代の生き生きとしたお話に、歴史の中で培われている学園の学びを改めて感じた時間でした。
大会の後は、学部食堂でお茶の会が開かれ、食堂外ではミニセールが行われました。温かい雰囲気が続く中、4時半頃散会となりました。
詳しくは12月発行の会報をご覧ください。(68回生 副委員長)
節目を迎えた20回生(前列)、30回生(後列で起立)の皆さん