2014年度 卒業生大会 報告(その1)
秋晴れの10月18日(土)、遠方はトルコやアメリカから、総勢413人が南沢に集まりました。今年も大勢の卒業生が懐かしい学園を訪れて同志同学同行の友と旧交をあたためました。
学園の手紙として全国に散らばっている友の話を聞くことで励ましを得、また明日から頑張ろうと思えるように、と願いを込めて準備をすすめ、さらに女子部在校生にも卒業生の話を聞いてほしいと思い、高等科3年生に会の冒頭から参加をしてもらいました。
大会は記念講堂で午後1時15分より始まり、60回生 神田さんによる礼拝は、讃美歌284番、ヨハネの福音書3章16~17節。「聖書の中の聖書」といわれるこの聖句がもつ意味についてお話があり、日々の生活でも信仰の意味を考えつつ、よい行いをしていきたいとのお話がありました。
委員長(60回生 田中さん)より、今年の卒業生会では「女子部の今を知る」ことをテーマに、普段の女子部昼食時に卒業生が参加したり、野の花祭への出店、会報に女子部の様子を掲載する取組をしていることについての報告がありました。
矢野学園長からは「おかえりなさい」の言葉をかけていただき、現在の女子部の様子をお話しいただきました。今年で6回目の野の花祭は企画実行とも生徒が元気よく取り組んでいること、フィンランドやミャンマーから交換留学生を迎えたり、学部生にも短期留学制度が出来たことなど、海外へも開かれた自由学園になりつつあるということでした。
市岡理事長からは、6歳以下のお子さんをもつご両親を中心に、学園の教育理念を伝えていく親子参加型の新プロジェクトについてお話があり、志ある家庭からの生徒の増加を願っている、としめくくられました。
卒業60周年を迎えた32回生は戦後初めての生徒であり、当時クラスの友が家族に送った手紙より清風寮での一日の様子について紹介があり、羽仁両先生のご指導の下で過ごした学園生活についてお話がありました。
42回生:
卒業50周年を迎え、卒業した78名中アメリカからの3名の出席を含め62名が大会に参加したと報告があると大きな拍手がわき、普通科2年の時に恵子先生が学園長になられた時のご様子や羽仁先生係での学び、二宮で最後となった修養会での出来事などをお話しになりました。
52回生:
還暦を迎え、子育てを終えて今は介護と向き合っている人も多いこと、学園関係の団体で活躍している人もおり、クラスの友が各々与えられた場所で日々頑張っているとのお話がありました。
62回生:
現在は子育てが終わっている人もまだその最中の人もいて、子供の成長を通じて学園生活を思い出すこと、また在学中は羽仁先生係をして、恵子先生の信仰心とお優しい心に触れることができて感謝している、とのお話がありました。
72回生:
大会当日の昼食を新しい学部でいただき、学部生の様子を見て学園が日々成長していると感じたこと、クラスの友が多分野に渡って社会で活躍しまた家庭で役割を果たしていること、今後もそれぞれの場所で与えられたタラントを活かしていきたいとのお話がありました。
82回生:
卒業して10年が経つが学園は変わらず温かい雰囲気であること、仕事の中で自由学園での経験が活かされていること、また今後も学園の手紙として活躍していきたいとのお話がありました。
更に、22回生からのお手紙が代読され、当時は戦時下で中国、韓国などからも入学してきた9名の友がいたこと、卒業後長崎税関に勤務していた際被爆をした人もおり、このようなことが2度とあってはならないとの平和への祈りが込められていました。
昭和10年から現在までの女子部の生活風景について図書館・資料室からお借りした写真を加工したスライド上映があり、一人一人が、女子部に思いを馳せていました。最後に全員で「自由をめざして」を歌い、大会を終えました。
その後のお茶の会やミニセールでは旧交を温めた人も多くあり、和やかなひとときとなりました。
詳しくは12月発行の会報をご覧ください。(70回生 副委員長)
「その2」は写真報告となります。