2017年8月度那須農場復興支援労働報告
今年度第5回目の那須農場復興支援労働のボランティアを、8月19日~20日に行いました。
8月にしては暑くなく時折雨が降る天気でしたが、働くにはいい気候でした。
今回は同学会13名、卒業生会4名、在校生父母4名、在校生2名、卒業生家族3名、一般1名、合計27名の参加となりました。
8月の作業内容は下記の通りです。
①テーブル作成
②桜並木草刈り
③牧柵補修
④牛舎作業
今回写真が多いため、別途アルバムにまとめました。こちらも併せてご覧ください。
①テーブル作成
前月に引き続きテーブルを作成
ニスを塗る清水君(D45)/ネジを打つ高田さん(中等科3年)
②桜並木草刈り
今回一番きつかった作業。桜に絡まったツルを鎌で刈り取りながら、エンジンカッターで草刈り
④牛舎作業
餌やりなど通常作業の補助を行いました
牛を放牧場に出すので誘導しています/子牛用のミルクを作ります
その他作業
弧輪車のタイヤを交換する松原君(D42)/サイレージを運ぶワゴンを補修
今回同学会より温水洗浄便座を寄贈し、晴耕寮、雨読寮に各1台設置。浅野委員長が設置工事を行いました。
今回も美味しい食事をありがとうございました。
今回のシェフは佐々木さん、高田さん、阿部君(D41)/仲良く紫蘇巻をつくる
食後には佐々木さんのハープの演奏がありました/キャンプの準備ミーティング
今回は在校生父母と、夏休みを利用して参加した在校生に感想を頂きました。
『那須農場に感じる魅力』
G1、男子部81・83回生保護者 長島 大樹
私が那須農場の労働支援ボランティアに初めて参加したのは、今年の4月でした。
自然が溢れる農場の春の風はとても心地よく、放牧された牛のほのぼのとした姿や、男子部東天寮に似た宿舎などがとても新鮮に映り、一目でこの場所が好きになりました。
その感動が忘れられず、今回8月の労働支援ボランティアに参加しましたが、 その時と変わらない雰囲気がここにはあります。
ボランティアの仕事内容はさまざまで、私自身、まだほんの一部しか体験できていませんが、参加された方々と一緒に汗を流しながら働くことはとても気持ちの良いもので、普段なかなか経験することのない農場での仕事も、私がまったく知らなかった世界を見せてくれました。
また、その労働の合間にする雑談も、とても楽しいものです。その後の夕食時も賑やかで、いろいろな話に花が咲いてあっという間に時間は過ぎ、南沢キャンパスでの保護者同士の交流とは一味違う充実したひとときを過ごすことが出来ました。
そんな和やかな雰囲気を持った那須農場ですが、私にはそれ以上に感じることがありました。
それはこの場所に込められた、たくさんの方たちの想いです。
羽仁吉一先生がこの場所に農場を開こうとした昭和16年当時、今では想像もつかないような石(というより岩?)だらけの荒地だったと聞きました。
それを男子部の生徒さんたちと共に開墾し、長い年月をかけて今の姿にしてきたといいます。
その労働力たるや計り知れないものだったと思いますが、この仕事に携わったすべて人たちの想いが那須農場に込められていると感じました。
そして、その想いは現在も受け継がれ、同じ志を抱く仲間を集めるのだと思います。
同志・同学・同行の友として働く喜び、その力の源になる心のこもった食事、ひとつ屋根の下で過ごす暖かい時間、それらの幸せを分かち合える家族のような仲間がここに居る、これはずっと変わらない雰囲気なのではないでしょうか。
南沢や目白のキャンパスと同じく、そんな家族が集う那須農場でたくさんの仲間と出会えることを楽しみにしながら、これからも支援労働に参加していきたいと思います。
「那須農場」
女子部中等科3年 高田 和実
私にとって那須農場は大好きな場所だ。そこで出会った人たちも大好きだ。
ここでは、私が農場で体験したことを書こうと思う。
バスに乗り、お昼や休憩をはさんで約3時間。すると、那須農場に着く。
私が初めて農場に行ったのは小学校5年生の時だ。私はそのとき、初めて牛を見た。バスの中で興奮したのを覚えている。
那須農場では牛舎の仕事がとても好きになった。まず竹ぼうきではき、はいたところにエサをあげていく。
最初は竹ぼうきがとても大きく、重く感じた。農場の人たちが力強く、早く竹ぼうきを動かしているのを見て「かっこいい!」と思った。
子牛にあげる用のミルクを作るときに使う粉ミルクの匂いが好きになった。生まれたばかりの子牛は哺乳ビンでミルクを飲む。子牛がチュパチュパとミルクを吸うのはとてもかわいい。
なので農場に行ったときに子牛が生まれた、と聞くととても嬉しい。指を吸ってくるのもかわいい。
牛舎は朝4時半に起きて仕事をする。牛にエサをあげに行く為に軽トラの荷台に乗るのがとても楽しい。
「スピードを出して!」と言うと軽トラのスピードをあげてくれた。ジェットコースターよりも楽しい。
冬にそれをすると手が霜焼けになりそうになり、叫ぶ。それがまた楽しい。
帰ってきたときに手にかけたお湯が熱く、芯から温まる。はぁ とため息が出る。
農場の人たちはとても力持ちでよく笑っている。そして牛の気持ちを理解していてとても優しい。
私もこういう人になりたいと思った。だからまずは出来ることを増やしたい。
夜は、皆でご飯を食べる。とても賑やかだ。バーベキュー、からあげ、お好み焼などとても美味しい。
ピアノを弾いたり、サッカーをしたり、花火もする。那須は星がキレイなので蛇尾川まで行ってみたこともある。
私はこの夜の時間が好きだ。そして、次の日の牛舎を楽しみにして寝る。ため息が出るほど幸せだ。
那須は楽しい。小学生の時は毎月の様に行けていたが今は年に1、2回しか行けないので少しさみしい。
私は将来、那須農場や農場で出会った人達に恩返しをしたいと思う。私は那須農場と言う場所、そこにいる人たちに会えたことを感謝しようと思う。
また大好きな那須農場に行きたい。
那須農場の思い出
女子部中等科3年 竹上 悠海那
8月の半ばの3日間、友達と栃木県那須農場に行った。
去年、初めて那須農場に連れて行っていただき、とても楽しかったので、今年もご一緒させていただいたのだ。
那須農場は簡単に言えば、牛の農場だ。那須農場での労働は、仔牛の健康を知るために仔牛の体重を測ったり、仔牛にミルクをあげる、牛にごはんをあげる、牛のフンの掃除など、牛の世話がほとんどだった。
牛のお世話は、思っていたよりも大変で去年も驚いた記憶がある。
例えば、エサをあげる時、食べる時間帯によって五種類くらいあるエサをあげる順番を替えていたり、牛によってエサの分量が決まっていたりなど、牛が生活しやすいようにお世話していて、1つ1つの事をよく考えて作業することの大切さを学べた。
私たちが農場に行った時、農場では出産ラッシュで仔牛が沢山いた。
ミルクが欲しすぎて気を抜くと軍手を食べようとする子もいれば、ミルクをセットしているのに、ずっとウロウロしている子もいて、「いろんな性格の子がいるのは人間といっしょなんだな」と思って面白かった。
また那須農場には私たちの他に、小学生の子達も来ていたので、一緒に遊んだ。
私は下に兄弟が居なくて、小学生の子と話すのは久しぶりだったけど、すごく元気一杯な子達で楽しかった。
軽トラックの荷台に乗せてもらって走ってもらったり、アイスを食べたり、花火をしたり、3日間だったが、とても充実したものになった。
那須農場では普段の生活では学べないものが学べるので、また機会があれば行きたいなと思った。
復興支援室より
今回も多くの方に支援労働へ参加頂き、感謝しております。
通常労働に加えて「酪農体験キャンプ!!」(9/23~24)へ向けた準備の一環で、前回の労働に引き続きテーブル作りと温水洗浄便座(2台)の取り付けを行いました。
今年の夏は、例年に比べて不安定な天気が続いてましたが、9月に入ると那須は一気に涼しくなり、あっという間に秋に突入します。
いよいよ、収穫の時期です! 涼しくなり、労働するには最適な時期となりますので、引き続き支援労働への参加をよろしくお願い致します。
那須農場復興支援室長 木立(D47)