2019年7月度那須農場復興支援労働報告

タッチの差で梅雨明けを逃した7月27日(土)~28日(日)に、2019年度第4回目となる那須農場復興支援労働を行いました。
今回の参加者は同学会9名、卒業生会1名、在校生父母2名、卒業生家族2名の計14名です。

心配されていた台風は、直前に熱帯低気圧となって通過。夜中に驚くほど大きな雷が轟いたり、明け方近くに豪雨が降ったりしたものの、労働中は雨に遭うことも殆どなく、蒸し暑い曇天の中で作業することができました。

7月度労働の作業内容は下記の通りです。
①牛舎の掃除、餌やり
②北放牧地の草刈り、稲架用の竹切り出し、食堂裏の整地
③牛の移動、百葉箱柵の組立・塗装
④芋畑の除草、子牛牛舎・池周り草刈り
⑤地域の方々と用水路掃除・バーベキュー
⑥食事作り

①牛舎の掃除、餌やり
通常の掃除・餌やりに加え、日曜日はウォーターカップ清掃も行いました。
 

②北放牧地の草刈り、稲架用の竹切り出し、食堂裏の整地
先月に続き、北牧草地で電牧線周辺の雑草をエンジンカッターで除去。その後、最高学部の稲作グループが秋の稲刈りで使う稲架(はざ)を作るため、竹林の竹を同学会有志3名と学部の先生2名で切り出し、学部生が竹林の外で枝払いを担当。土曜日だけで約20本の竹材を作ることができました。
 

また、5月・6月に整地作業をした元梅林の場所がセイタカアワダチソウ(セイタカキリンソウ)を中心とした夏草で覆われていたため、ユンボで夏草を根から掘り起し、ローダーのフォークでふるいにかけ、以前掘ってあった穴に運び、仕上げをしました。
 

③牛の移動、百葉箱柵の組立・塗装
写真がありませんが、乾乳牛舎で牛の移動を行いました。また、4月度労働で古くなった百葉箱の柵を解体処分し、新しいものを準備していましたが、今回の労働で組立・塗装まで完了しました。
 

組立が終わった柵は、農場の方が後日設置してくださいました。手前に見える灰色の円筒は降雨計です。
 

④芋畑の除草、子牛牛舎・池周り草刈り
9月開催の那須農場キャンプに向け、先月に続き芋畑の草取りを行いました。写真手前右の塊が、抜いた草の山です。
 

お化けカボチャこと、観賞用のアトランティックジャイアントも順調に生育中。直径50~60cmほどに大きく育っており、8月度労働時に収穫できるかもしれません。また同じくキャンプに向けて、子牛牛舎・池周りの草刈りも行いました。
 

⑤地域の方々と用水路掃除・バーベキュー
地域の方々が行う恒例の用水路掃除に、同学会支援労働から3名が参加。子供も地元の子達と一緒に、鮎・鱒のつかみ取りで活躍しました
 

用水路掃除を終えた後、学部生・先生も一緒にバーベキューの準備から片付けまでお手伝い。子供たちはスイカ割りを楽しむなど、地域の方々と親睦・交流を深めました。
 

⑥食事作り
今回の夕食は、ラザニア、サーモンのカルパッチョ、ブルスケッタ(焼いたバゲットに刻んだトマトをトッピング)、ヴィシソワーズ(ジャガイモとタマネギの冷製スープ)。夏の暑さを忘れさせてくれそうな冷製スープがすこぶる好評でした。
 

今月の誕生日は、参加率の高いこの方です。おめでとうございます!

朝食は鰻と秋刀魚の蒲焼きのまぜご飯、鮭の塩焼き、茄子の素揚げのお浸し、フレンチトースト、ブルスケッタとモッツァレラチーズ。昼食の夏野菜カレーにはカボチャ、茄子、インゲンの素揚げも添えられ、心のこもった食事を美味しくいただきました!
 


那須農場復興支援室より

今回、4月から少しずつ作業してきた百葉箱の柵の組立・塗装が完了し、農場の方により設置完了いただきました。3月~4月の作業では、貯水池脇に屋根付き薪置場が完成。
また2017年3月から2018年11月にかけて、農場長による新子牛牛舎の建設をお手伝いしました。こうして自分たちで工夫しながら、新しい建物などを完成させていく過程には、普段の仕事とはまた違った喜びや発見があります。

上記の作業は何れも本職の“親方”こと西澤さん(48)の指導・活躍に負うところ大なのですが、少しでも自分が手伝いに参加できると、やはり大きな達成感があるのです。
と同時に「この喜びは、本来は現役の学園生徒が味わうべきものではないか」との思いも胸をよぎります。

私は在学中、有志数名とともに男子部の木工所前に床面積15平米ほどの薪小屋を単管パイプと波板で製作させていただきましたが、現在の南沢キャンパスではコンプライアンス上そうした活動は不可と聞いています。建物を作るだけが教育ではありませんが、南沢ではできない、那須農場ならではの活動を今の生徒にも経験してもらい、そこから何らかの学びを得てもらえれば……と願わずにいられません。

那須農場での生徒による実習再開に向けて、今後も支援労働に取り組んでまいります。
支援労働は、個々人が可能な範囲で参加できればよいと思います。この充実した体験を一人でも多くの方と共有したく、初めての方、20~30代の方でも遠慮なく参加・お問合せください。
次回の支援労働は8/17~18, 9/14~15で行います。皆さんの参加申込みを心よりお待ちしています。

室長  森 春潮(D49)

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