2024年度6月那須農場支援活動 

6月の那須農場支援活動は6月29日(土)・30日(日)で行われました。前日までの雨も止み、活動期間中は天候に恵まれ、2日間の活動を安全に行うことが出来ました。

今回の参加者は27名で、内訳は南沢会員18名、南沢会員家族5名、卒業生父母2名、学園関係者2名。その内、小学生のお子さんを含む2家族が新規での参加となりました。

6月の活動報告は、今回、南沢会本部委員会から、3名の副委員長(D53 秋山・村田、J73 萩尾)が参加しましたので、実際に自分達が関わった作業内容を中心に、私達目線で、活動に参加しての感想も入れてご報告致します。(一部活動については企画・会員連携室・室長D53塚本から報告)

また初参加のご家族からも、活動に参加して感想を頂きましたので、報告最後に掲載しております。

暑い2日間でしたが、それぞれがそれぞれの場で、持てる力を発揮し、那須農場の為に活動出来たのではないかと思っています。

また今年度副委員長3人と企画・会員連携室の那須担当は、那須農場で、長年那須支援活動に参加されているベテランメンバーや南沢会で委員として活動されていた先輩方と、今後の南沢会、そして那須農場の活動や運営についても、お互いの意見などを交換出来る機会も持つ事が出来ました。課題は多いものの、那須農場が、自由学園・南沢会にとって価値ある場所であることには変わらず、今後も大切にしたいという気持ちを再認識させられたそんな時間となりました。(J73 萩尾執筆)

6月度行程表

6月29日(土)

時間内容
8:00学園出発
12:20マイクロバス那須農場到着
13:30

・草刈り・畑周辺の樹木枝打ち、運搬、焼却・サツマイモ畑草引き・牛舎清掃(ボロ出し)・重機整備及びえさ台車直し

・鉄クズ出し
17:20活動終了
19:00夕食
22:00就寝

6月30日 (日)

時間内容
5:00草刈り
乳牛糞尿バキューム
牛舎清掃(うんこ剥がし)
重機整備及びえさ台車直し
7:30朝食
9:00牧草地の採草作業(牧草ロール作り&運搬)
牧草地の樹木枝打ち、運搬
サツマイモ畑、草引き
12:30昼食
13:30宿舎の掃除
14:30マイクロバス出発
19:00学園到着、解散

活動内容

<草刈り

この池は、夏になると子どもが遊ぶプールとして使用するため、今のうちから周りの草を刈っておきます。ここの草は、池を囲うフェンスを越えて伸びているため、草刈り機ではなく鎌を使用して刈り、フェンスに絡まっている部分は手で引きちぎって取り除いていきます。那須農場での草刈りは機械を使用することが多いのですが、人の手で刈るのも違った充実感があります。来月には、プールで遊ぶ子どもたちの姿が見られることでしょう。(D53 村田執筆)

<畑周辺の木の枝打ち>

那須農場では広大な敷地を往来するトラクター等のために、この時期は樹木の枝打ち、下草刈りなどの作業が欠かせません。5月は宿泊施設周辺の枝打ちと下草刈りを行っていますが、今回は畑周辺の樹木の枝打ちを行いました。切った枝は、ダンプカーに載せて焼却所に運ぶ作業をします。最後の集まりで、枝打ちの作業担当者は、「(カットした木材は)生木の為に油をかけてもなかなか燃えないが、色々な人に手伝ってもらい、かなり燃やすことが出来ました。思い出と共に燃やしてみました…」と報告して、聞く人の笑いを誘っていました。さらっと報告されていましたが、毎回、かなりの重労働です。夏は那須農場の草木の成長も著しく、当たり前ながら、自然相手の作業の連続だな…と思わされます。お疲れ様でした。(J73萩尾執筆)

<サツマイモ畑草引き

先月植えたサツマイモの周りも、1ヶ月もすると草だらけになっています。草刈り機と鎌を使用して、サツマイモの葉を傷つけないよう慎重に草を刈っていきます。この草刈りは秋の収穫まで繰り返すことになるでしょう。地味な作業ではありますが、作物を育てる上で欠かすことのできない作業であることを認識させられました。(D53 村田執筆)

<牛舎作業>

草刈り

牛舎と放牧場のあいだの牛の通り道に草が生えていると、牛がまさしく道草を食ってしまってスムーズな移動ができません。そのため草が伸びる季節には草刈りが必要になります。エンジン式の刈払い機で刈っていきます。ベルトを肩にかけハンドルを握り刃先を動かして刈ります。一見簡単なようですがそうではありません。漫然と左右に振っているだけではなかなかきれいに刈れず先へ進めないのです。刃先を草の根もとに当てるようにしてやるのだと大先輩に教えてもらいますが、それができない。頭でイメージしても体幹がそのような動きを実行できないのです。体幹を鍛えることの大切さを思い知らされました。

作業は遅々たるものになってしまいましたが、成果が一目瞭然なのが草刈りのいいところです。気持ちがいい。これで牛たちも粛々と歩いてくれることでしょう。

牛舎のえさやり

夕方のえさやりをしました。まずはいろいろな飼料です。コーンサイレージ、ミネラル、ビート、ビールかす、配合飼料、ハイプロ(名前を元農場長に教えてもらいました)。6種類すべてをすべての牛にやるわけではないとはいえ、こんなに種類があることに驚きました。30年ほど前に農場で働いたときはせいぜい2種類くらいだったような気がします(怪しい記憶です)。飼料を積んだ荷車(?)を押して、スコップで一頭分ずつすくってサッとやります。一頭分はこれくらいの量と最初に教わりますが、こういうのは段々わからなくなるもので、最後は余ったり足りなくなったり。2台の荷車を2人ずつで動かして6種類の飼料をやり終えました。ふだん農場で働いている方はひとりで全部やるというのですから驚くほかありません。

おしまいに牧草をやります。牧草をロールから引きはがすのですが、これにもコツがあり、巻いてある向きを逆にたどってはがすと楽なのだそうです。素人にはわかるようでわからないというか、結局最後は力まかせ、綱引きのようになりますが牧草ロール相手では勝ち目がありません。はじめは空腹で荒れ加減だった牛たちが牧草までひととおり食べて落ちついたのを見て、こちらも幸せな気持ちで一息ついたのでした。(D53秋山執筆)

<重機整備及びえさ台車作り>

今回はバキュームタンクと牛舎のえさ台車の整備を行いました。バキュームタンクは、牛舎横に溜まった乳牛のうんちを吸い上げデントコーン等の肥やしとして活用するための設備です。今回はその内部の清掃を行いました。山本修くん(D40)が一人内部に入り孤独で孤高な作業を完遂してくれました。

えさ台車は、ベニヤ板の箱の部分に飼料を山盛りにし、毎日乳牛達の口元に配ります。そのベニヤ板が劣化したため更新する作業です。小学生、中学生と一緒にドリルや鋸を用いて行いました。なぜか男子達は木工作業が好き。作業がスルスルと進み予定時間より早く終了。余ったベニヤ板にて各々椅子を作りだし、これも完成させてしまいました。D53塚本執筆

買い出し>

那須農場でいただく食事の材料は、ほぼ現地のスーパーで調達します。そのため、初日の買い出しは欠かせない仕事の一つです。スーパーの中をウロウロしながら一つひとつ商品をカゴに入れていたところ、買い物リストに書かれた価格と実際の価格が妙に合うことに気づきました。聞けば、なんと食当のリーダーは、現地のスーパーのチラシを東京で確認した上でメニューを考えていたのです。限られた予算の中で作られる美味しい食事には、陰の努力があったのですね。感謝!(D53 村田執筆)

<食事当番

食事当番は夜・朝・昼と3食用意しました。

今回は何と言っても差し入れのスパムやお野菜を使ったお料理。食事当番のリーダーが献立を考えて、夕食にスパムのスープ、昼食にスパムちらしを作りました。スパム料理以外も、美味しいお献立を考えてくれました。

活動後は汗もかいて塩分が欲している皆さんのために、塩分は気持ち多めになるようですが、普段薄味の私にとって、味付けは全ての料理で自信がなく、リーダーはじめお手伝いに入っている先輩方に毎回チェックして頂きました。2−3名での食事準備になりましが、時間が厳しくなった時、急遽ヘルプしてくれる女子部・男子部の先輩方。皆さん頼もしく、細かい指示が無くても、野菜のカット・食器類の準備・器具の片付けなど、黙々と作業して下さいます。限られた時間でこれだけの料理を作れるのは、経験値もあるかもしれませんね。流石です。

色々なお料理を作りましたが、個人的に一番は「白菜と餃子の皮ラザニア風」。これは以前も作った事があるらしく好評だったとか。白菜が沢山ある時に今度自分の家でも作ってみたいです。そして、スパムも、スパム握りとチャンプルーでしか今まで食べた事が無かったのですが、なかなかポテンシャルを秘めた食材だという事と感じました。まだ那須農場の台所にスパムの在庫が沢山あるとの事…。来月の那須農場支援活動もおそらくスパム料理が食卓に並ぶでしょう。おすすめのスパム料理がある方は是非教えて下さい!

30人程度のお料理は在学中に作ったお料理の時の人数に比べたら勿論かなり少ないのですが、卒業後に大人数の料理を作る機会はほぼ無くてしなかった事と、最近は、自分の家でも家事は簡単に済ませつつある私にとって、今回の食事当番は、久々に、「料理した感」を味わう事になり、個人的には満足感の様な達成感の様な感覚を味わえました。1泊2日の那須支援活動の参加者にとって「食事」はとても大切な物。そこを支えるお手伝いを今回出来て良い体験をさせてもらいました。(J73 萩尾執筆)

その他差し入れ:スイカ(学部)、日本酒(時高さん)

報告の内容の最後になりますが、家族で参加された方から今回の活動の感想を頂きました。

以下、掲載させて頂きます:

<今回ご家族で参加したJ74勝山さんからの感想>

家族で初めて参加させていただきました。主に牛床の「ボロ出し」作業のお手伝いをしました。フンで固まった牛床を重機で剥がし、掬い上げられなかった残りのフンをスコップでかき集め、捨てる作業を繰り返し行いました。厚み30センチ程あるフンがとても重くて大変な作業でした。きれいになった床に新しい木屑(おがくず?)を敷き詰め、その上を牛達が気持ちよさそうに歩いていてこちらも嬉しくなりました。

子供は小牛にミルクを作る事から行い、ミルクやりの経験もできました。この日はちょうど2頭の小牛が出荷される日で、立ち会う事ができました。ミルクをあげたかわいい小牛達がトラックに引き取られる様子を見て複雑な気持ちになった様です。牛の性格や習性についてやなぜこの作業が必要なのか等、農場の方が一つ一つ丁寧に説明して下さり、楽しく作業する事ができました。

夜のお食事では子供の誕生日のお祝いもしていだだき、素敵な時間を過ごす事が出来ました。参加者の方々と共に力を合わせて働く喜びも感じ、とても楽しく充実した2日間でした。ぜひまた参加したいと思います

初参加の感想を有難うございました!盛り沢山の6月活動報告となりましたが、1泊2日の行程をまずは全員安全に終えることが出来て感謝です。

2024年度 南沢会本部委員 副委員長 D53 秋山・村田 / J73 萩尾

南沢会 企画・会員連携室 D53 塚本・須藤 / J73 渡邊

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