書籍紹介「ショパンとデッペに学ぶシンプルなピアノ演奏法」

『ショパンとデッペに学ぶシンプルなピアノ演奏法』
――フレデリック・ショパンとルードヴィヒ・デッぺのピアノ演奏の理想と今日のピアノレッスンにおけるその意義――

エルギン・ロート著、コサキ共子訳

 女子部55回生のコサキ共子(旧姓佐藤)と申します。この度は、私の拙訳『ショパンとデッペに学ぶシンプルなピアノ演奏法』をこの場をお借りして紹介させていただけることになり、南沢会に心から御礼を申し上げます。

 私は、自由学園女子部高等科修了後、故郷仙台の宮城学院女子大学音楽科を卒業し、ドイツのフライブルク音楽大学でピアノを学びました。同大学卒業後、在学中に知り合ったドイツ人のバイオリニストと結婚してドイツで家庭を持ち、今に至っています。長年にわたり、ホーフ交響楽団附属音楽学校とバイロイト教会音楽大学で教鞭をとらせていただきました。子供から大人までいろいろな年齢の人々にピアノを教えながら、その人なりに美しい音楽を奏でられる自然なピアノ演奏法を、初歩から教えることの大切さを痛感していました。

 この度和訳出版した本は、ハンブルク音楽大学で教鞭をとられたエルギン・ロート女史(1926-2012)の著作です。ロート女史は、お若い時に不健康な演奏法で無理な練習を積み、手腕を痛め、その後、生理学的に健全な演奏法を模索された方です。私はこの本を、何年も前から大学の演習で取り上げ、学生たちと読んできました。そして、ぜひ日本の皆さんにも読んでいただきたいと、これを和訳することが夢でした。

 生理学的に正しいピアノ演奏法は、身体にとって健康であるだけではなく、自然な美しい音での音楽的なピアノ演奏を可能にします。この本では、19世紀の偉大なピアノ教育者、フレデリック・ショパンとルードヴィヒ・デッぺの弟子たちの証言と報告を通して、健康で楽に、美しく弾けるピアノ演奏法が探られます。とても良い本ですので、ピアノ関係の皆様にぜひともお読みいただきたいと存じます。

 本の内容詳細について、またご購入に関してはアマゾンでご覧ください。二次元バーコードからも入れます。ペーパーバック版と電子書籍版がございます。

寄稿者近影(北ドイツの海辺にて愛犬と)

女子部55回生 コサキ共子

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